任意整理とは

任意整理とは?カンタンに言うと「毎月の支払いを下げるための話し合い」

任意整理(にんいせいり)は、
裁判所を通さずに、借金の相手(消費者金融・カード会社・銀行など)と直接交渉して、毎月の返済額や利息を減らしてもらう手続き のことです。

ポイントはこの3つです。

  • 裁判所を使わない「話し合いベース」の手続き
  • 将来の利息をカットして、元金だけを分割で返していくイメージ
  • 弁護士や司法書士に依頼すると、その瞬間から督促が止まる

「返済はちゃんと続けたい。でも、このままの金額だともう無理…」
そんな人が選ぶことが多いのが任意整理です。


任意整理でできること・できないこと

任意整理でできること

  • 将来利息のカット(これ以上利息が膨らまないようにする)
  • 毎月の支払い額を減らす
  • 返済期間を3〜5年くらいに組み直す
  • 督促の電話・ハガキを止める(弁護士・司法書士に依頼した時点でストップ)

たとえば…

  • 今:毎月の返済合計 7万円
  • 任意整理後:毎月 2〜3万円に減る

みたいなイメージです(あくまで一例)。

任意整理でできないこと

  • 借金そのものを「ゼロ」にすること(これは自己破産の領域)
  • 住宅ローンごとリセットして家も守りたい → 個人再生のほうが検討されることが多い
  • 収入がほぼゼロで、そもそも返済のメドが立たないケース

「少しなら返せる。でも今のままは無理」
っていう人向けの手続きが任意整理です。


任意整理・自己破産・個人再生の違い

ざっくり比較するとこんな感じです。

  • 任意整理
    • 一部の借金だけ対象にできる(例:カードローンだけ、消費者金融だけなど)
    • 利息をカットして元金を分割で払う
    • 財産(家・車など)は基本そのまま
    • ブラックリスト入りはする(ローン・クレカは数年間むずかしい)
  • 自己破産
    • 原則、借金をゼロにする代わりに、一定以上の財産を手放す可能性
    • 仕事の制限が出る職種もある
    • 生活再スタート向きだけど、心理的ハードルも大きい
  • 個人再生
    • 借金の元金そのものを大きくカットしてもらう手続き
    • マイホームを守りながら借金だけ整理、というパターンで使われることもある
    • 裁判所を使うので手続きは少し重め

「借金ゼロまでは求めない。減らして、ちゃんと返したい」
そんな人がまず検討するのが任意整理です。


任意整理の大まかな流れ

  1. 専門家(弁護士・司法書士)に相談する
    • 借金の総額・件数・毎月の返済額・収入などをヒアリング。
    • 任意整理が合っているかどうかチェックしてくれます。
  2. 受任通知(じゅにんつうち)が送られる
    • 専門家があなたの代理人になったことを、各社に通知。
    • この時点で、督促の電話・ハガキはストップします。
  3. 取引履歴の開示&利息の計算し直し
    • いつから、どれくらい借りて、いくら払っているか確認。
    • 利息制限法に沿って引き直し計算を行い、正しい残高を出します。
  4. 返済プランの交渉
    • 「毎月◯万円なら払っていける」というラインで交渉。
    • 多くは3〜5年の分割払いで落ち着くことが多いです。
  5. 和解成立 → 新しい返済スタート
    • 各社との和解が成立したら、新しい条件での支払いが始まります。
    • その後は和解通りにコツコツ支払っていくことになります。

任意整理のメリット・デメリット

メリット

  • 督促が止まる → 精神的にかなりラクになる
  • 利息がカットされるので、借金がこれ以上ふくらまない
  • 毎月の返済額を現実的なラインまで下げられる
  • 裁判所を通さないので、自己破産よりも手続きが軽い
  • 家族や職場にバレにくいケースも多い(※絶対にバレないとは言えません)

デメリット

  • 信用情報に事故情報が載る(いわゆるブラックリスト)
    → 数年間はクレカ・ローンが組みにくくなる
  • すべての借金が対象になるとは限らない(奨学金・税金などは対象外)
  • 収入によっては「そもそも任意整理でも返済が厳しい」と判断されることもある

どんな人が任意整理を検討すべき?

こんな状態なら、任意整理を一度検討する価値があります。

  • 利息ばかり払っていて、元金がほとんど減らない
  • 毎月の返済で生活がギリギリ、貯金が全くできない
  • カードの自転車操業(A社を返すためにB社から借りる)になっている
  • 督促の電話・メールが増えてきて、精神的に限界が近い
  • 「自己破産まではしたくない。でも、このままは無理」と感じている

「今の返済を続けたら、何年で終わるか?」
一度、冷静に計算してみるのも大事です。


任意整理を考えるときの注意点

  • 手続きには 専門家への費用(報酬) がかかります
  • 闇金融・違法な業者は任意整理の対象外になることが多いです
  • 家族名義のカードや借金が絡んでいる場合は、慎重な確認が必要です
  • ネットの情報だけで判断せず、必ず複数の事務所に相談して比較したほうが安心です

まずは「1人で抱えないこと」がスタートライン

任意整理は、
「借りたお金を、現実的な形に整えなおすための手続き」です。

  • 返済が苦しい
  • 督促が怖い
  • 誰にも相談できていない

こんな状態で1人で抱え続けると、
判断力もメンタルもじわじわ削られていきます。

本記事はあくまで一般的な情報の説明であって、
あなたの状況にピッタリの法的アドバイスではありません。

「自分の場合はどうなるんだろう…?」と思ったら、
早めに専門家へ無料相談して、
今のうちに“最悪の未来”を止める一歩を踏み出してみてください。

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📩 任意整理が向いているかどうかは「人それぞれ」です

任意整理にはメリットもデメリットもあります。
大事なのは、

・いまの収入と支出
・借金の総額と件数
・これからどう生活していきたいか

こういった“あなたの状況”に合わせて考えることです。

このブログでは、借金や返済の不安を少しでも軽くできるような情報を発信していきます。
「自分の場合はどうなんだろう…?」と思ったら、無理にひとりで決めず、専門家や身近な人に相談してみてくださいね。
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「任意整理の相談をした=必ず任意整理しないといけない」
と思われがちですが、そんなことはありません。

相談の段階で、
“任意整理よりおまとめローンの方が得なケース” も普通にあります。

損しないためにも、
まずは両方のメリット・注意点を見比べておくのがベストです。

👉 借金一本化(おまとめローン)の記事を読む
https://saimu-guide.com/任意整理と借金一本化、どっちが得?/

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